2006'06.06 (Tue)
The Michael Schenker Group/神
AD/独盤/?
CD/国内盤/1989.9.26
いまさらとりあげるのもなんだけど、
UFOを脱退した(失踪してなし崩しに抜けた?)マイケル・シェンカーが
自らのバンド、MSGを立ち上げてリリースした1ST。
邦題は「神」。
以降、良きにつけ悪しきにつけ、彼は「神」呼ばわりされるようになった。
オリジナルリリースは1980年。
というわけで、わたくし、リアルタイムでこのアルバムを
聴いていたわけではございません。
当時、メタルキッズのあいだでは熱狂的に迎えられた、とされているし、
初来日公演もいきなり武道館(当時としては最大級の会場)、
かなりの人気があったことは、間違いない。
欠点としては、ロジャー・グローヴァーのプロデュース。
彼はプロデューサーとしては4流以下もいいところで、
レインボーの「ダウン・トゥ・アース」や本作に代表されるとおり、
音楽のもつダイナミズムをそぎ落として、平坦で抑揚のない
ナロウレンジな音作りにしてしまう、とんでもない手腕の持ち主。
おそらく、最近のパンテラやメタリカなどの分厚い音に慣れきった
メタルキッズには、かなりしょぼい音にきこえるだろう。
しかし、楽曲の質は粒ぞろいで、
ヘタクソといわれることの多い、
ヴォーカルのゲイリー・バーデンも、健闘している。
特にファルセットを使った切ない歌唱は、
初期のMSGにとってなくてはならないものだった。
(ただ、もう少し、ライヴでうまければ…)
MSGを一躍メジャーにした「アームド&レディ」のリフは、
ギターをはじめて3日のキッズでも弾けるほど簡単だが、
それだけシンプルでありながらカッコイイ曲やリフを
つくりだせるというのが、彼が神と称される一因かもしれない。
圧巻はインストナンバーの「イントゥ・ジ・アリーナ」と、
ラストを飾る「ロスト・ホライズンズ」。
前者がギタリスト、マイケル・シェンカーの持ち味を
1曲の中にすべてぶちこんだ曲だとしたら、
後者は、シェンカーの「泣き」の側面を大々的にフューチャーした
屈指の名曲といえる。
音質に関しては、上記3枚を比較すると
国内盤CD>国内盤AD>独盤AD となる。
(独盤ADが一番しょぼい音というのは、意外だ)
現在はリマスター盤が流通しているけど、未入手。
多少は改善されているのだろうか?
曲目:
Armed & Ready
Cry For The Nations
Victim Of Illusion
Bijou Pleasurette*
Feels Like A Good Thing
Into The Arena
Looking Out From Nowhere
Tales Of Mystery
Lost Horizons
Michael Schenker - Guitars
Gary Barden - Vocals
Simon Phillips - Drums
Mo Foster - Bass
Don Airey - Keyboards
(courtesy of Rainbow and Polydor Records)
All titles by Schenker/Barden
except *written by Schenker
Produced by Roger Glover
Recorded and Mixed at the Wessex Studios, London.
May - July 1980
評価:★★★★★(名盤100選などに必ず選ばれる名盤)
2006'06.06 (Tue)
マイケル・シェンカー・グループ/神話
AD/国内盤/?
AD/独盤/?
MSGのセカンド。
オリジナルリリースは1981年。
ファーストではヴォーカルのゲイリー・バーデン以外は
レコーディングのみのセッション参加で、
ドラムにコージー・パウエル、
ベースにクリス・グレン、
キーボードにUFO時代の盟友ポール・レイモンドを
正式メンバーとして加入させてツアーを開始、
来日公演も大成功をおさめ、その余波をかってリリースされた。
しかし、このアルバムは「失敗作」と評価され、
セールス的にも惨敗、コージー・パウエルの脱退につながってしまう。
「神」での酷いプロデュースで作品をぶちこわした
ロジャー・グローヴァーから、ロン・ネヴィスンにプロデューサーを変更、
しかし、ロン・ネヴィソンも、どちらかといえば、
「全体を平らに均(な)してしまう」タイプのプロデューサーで、
せっかくのコージーのシンコペーションのきいた
ダイナミックのドラム・サウンドが完全に殺されてしまっている。
(これも、コージー脱退の一因となったようだ)
シェンカーらしくない「レディ・トゥ・ロック」で幕をあけるものの、
アルバム全体としてみれば、
「ギターヒーローとしてのシェンカー」を前面に押し出した前作に対して、
よりメロウでウェットな、シェンカーのギター特有のサウンドを
全面に押し出したのが本作「神話」だといえる。
ギター・ソロに関しては、
「神」のソロが、緻密に構成された
計算されつくしたものだったのに対して、
本作では、良い意味で、あまり計算されていない、
その場のノリや勢いで飛び出してきたようなフレーズが多い印象。
なにかと揶揄されるゲイリー・バーデンだが、
たとえば「オン・アンド・オン」の歌メロなど、
やはり、彼でなければ、という強烈な個性が光っている。
(歌メロに関してはゲイリー・バーデンがつけていたのでは?)
曲目:
1.レディ・トゥ・ロック
2.アタック・オブ・ザ・マッド・アクスマン
3.オン・アンド・オン
4.スリーピング・ドッグス
5.アイ・ウォント・モア
6.ネヴァー・トラスト・ア・ストレンジャー
7.ルッキング・フォー・ラヴ
8.セカンダリー・モーション
評価:★★★★(このアルバムも音はしょぼい)
2006'06.06 (Tue)
The Michael Schenker Group(マイケル・シェンカー・グループ)/Assault Attack(黙示録)
AD/米盤/?
所属マネージメント会社の思惑(策略?)で、
知名度の低いゲイリー・バーデンを解雇、
元レインボーのグラハム・ボネットを
コージー・パウエルのツテで加入させたはいいが、
そのコージー・パウエルが逃げるように脱退、
後任にテッド・マッケンナを迎えてつくられたサード。
オリジナルリリースは1982年。
グラハムは結局、レコーディングのみの参加で
アルバム発売前に脱退、急遽ゲイリー・バーデンを呼び戻すなど、
バンドの内外が大きく揉めていた時期の作品だが、出来は良い。
ちなみに、シングルカットされた「ダンサー」のヴィデオクリップでは、
ヴォーカルがゲイリー・バーデンに差し替えられている。
MSGの歴史で、もっともヘヴィでダークな1枚といえる。
プロデュ−スは、アイアン・メイデンやレインボーとの仕事で
辣腕をふるってきたマーティン・バーチで、
彼のおかげで、はじめて、まともなプロダクションのアルバムに仕上がった。
(今でいうなら、マイケル・ワグナーのような音作り)
ややもたり気味のリズム隊とあいまって、
前述したとおり、非常にヘヴィでダークなサウンドとなっている。
唯一の例外は、シングルとなった「ダンサー」で、
これを聴いてアルバムを買った人は面食らったのでは?
ラストの「アルサー」は、
シェンカーの泣きの側面を排除したスピーディなインストで、
こういったギターを弾かせてもカッコよくキメてしまうあたりが、
シェンカーがギターヒーローたる所以だろう。
曲目:
1.アソート・アタック
2.ロック・ユー・トゥ・ザ・グラウンド
3.ダンサー
4.サムライ
5.デザート・ソング
6.砕かれた誓い
7.サーチング・フォー・ア・リーズン
8.アルサー
評価:★★★★★(単純にカッコいいメタル・アルバム)
2006'06.06 (Tue)
マイケル・シェンカー・グループ/飛翔伝説
AD(2枚組)/国内盤/?
「神」をリリースした後に行われた日本公演を収録したライヴアルバム。
セカンド「神話」の曲も収録されている。
(今ほど海賊盤が問題になっていなかった時代だからか)
いろいろと物議をかもしだしたアルバムだが、
何種類かのヴァージョンが存在する。
オリジナルはアナログ2枚組で全13曲。
これがはじめてCDでリリースされたときは
「バット・アイ・ウォント・モア」と「スリーピング・ドッグズ」の2曲が
カットされて全11曲(CDは74分収録という規格だった)。
再発時にこの2曲が追加されて
(現在ではCD1枚に約80分収録可能となっているため)
全13曲、アナログと同じになった。
実は権利関係の問題で、
アナログにはコージー・パウエルのドラムソロが未収録だったのだが、
最近のリマスターCDにはこれがちゃっかり収録されていて、
CDで2枚組、全15曲となっている。
(「テイルズ・オブ・ミステリー」も追加されているため)
まったくオーヴァーダブされていない海賊盤が流通しているので
聞き比べてみるとわかってしまうのだけど、
このライヴ・アルバム、
ゲイリー・バーデンのヴォーカルはほぼ100%差し替え、
(これは公然の秘密?としてライナーでも言及されている)
マイケル・シェンカーのギターも、
かなりの部分が差し替えられている!(かなりというかほとんど?)
たとえば「クライ・フォー・ザ・ネイションズ」の冒頭のフィードバック、
正規盤ではばっちり決まっているが、海賊盤をきくと、
音が途切れてしまっていることがわかる。
というか、武道館とは名ばかりで、
ほとんどのテイクは大阪公演からの収録らしい。
もっとも、シェンカー本人はこのアルバムをかなり気に入っているようだし、
そういったオーヴァーダブ云々を考慮しても、
非常に良いライヴ・アルバムだ(音質はまあまあ)。
まあ、正体は、スタジオライヴ・アルバムみたいなもんだけどね。
曲目:
1.アームド・アンド・レディ
2.クライ・フォー・ザ・ネイションズ
3.アタック・オブ・ザ・マッド・アクスマン
4.アイ・ウォント・モア
5.ヴィクティム・オブ・イルージョン
6.イントゥ・ジ・アリーナ
7.オン・アンド・オン
8.ネヴァー・トラスト・ア・ストレンジャー
9.スリーピング・ドッグス
10.飛翔コンチェルト
11.ロスト・ホライゾンズ
12.ドクター・ドクター
13.レディ・トゥ・ロック
評価:★★★★(とにかくMSGの全盛期はこの一瞬だった)
2006'06.06 (Tue)
The Michael Schenker Group - Black and White
ショウ・カンパニーなるレーベルからリリースされた海賊盤。
ようは正規盤「飛翔伝説」の元の音源。
当時FMで放送された音源なので、音質はオフィシャル並み。
正規盤でカットされた(のちに追加収録される)
コージー・パウエルのドラム・ソロも収録されている。
これを聴くと、一瞬にして、
「飛翔伝説」がつくられたライヴ・アルバムであると、わかってしまう。
ミスも多く荒々しいテイクではあるし、
ゲイリー・バーデンもかなり音程を外してはいるが、
ライヴならではの熱い魂が伝わってくるし、
OPでの観客の熱狂的な声援にも感動する。
シェンカーのギターも、正規の「飛翔伝説」より、
この海賊盤のほうが、ずっとリアルで生々しい。
熱い息吹がほとばしり出るような、
思わずため息がもれるような、素晴らしいプレイだ。
全曲収録でないのが惜しいが、これは買う価値のある海賊盤だ。
曲目:
Armed & Ready
Cry For The Nations
Attack Of The Mad Axeman
But I Want More
Victim Of Illusion
Into The Arena
On And On
Cozy Powell Drum Solo
Are You Ready To Rock
評価:★★★★(あくまで海賊盤だけどね)
2006'06.06 (Tue)
The Michael Schenker Group - Lights Out In London
クリスタルサウンドからリリースされた海賊盤。
1980年のロンドン、ハマースミスオデオンでの公演を収録。
ファースト「神」のツアーで、
アルバム1枚では曲が足りないので、
UFO時代の曲をけっこうやっている。
メンバーは「神話」のときのメンツ、MSGが最も輝いていた時期だ。
音質は劣悪、演奏内容は明瞭だけど、
AMラジオをラジカセで録音したような音、といったらわかりやすいか。
しかし、演奏は素晴らしい。
冒頭の「アームド&レディ」は、
数あるテイクのなかでも1、2を争う出来。
オーディエンスもノリノリで、
「イントゥ・ジ・アリーナ」では手拍子が巻き起こる。
意外なことに「ロック・ボトム」のゲイリー・バーデン、
はまっていてカッコいい!(いつもこれくらい歌えてれば…)
とにかく音質は悪いが、
それにさえ目をつぶることが出来れば、
間違いなくシェンカー・ファンにとっては
愛聴盤となること間違い無しといってよい。
曲目:
1.イントロ
3.クライ・フォー・ザ・ネイションズ
4.ナチュラル・シング
5.フィールズ・ライク・ア・グッド・シングス
6.イントゥ・ジ・アリーナ
7.ルッキング・アウト・フロム・ノーウェア
8.ロスト・ホライズンズ
9.ロック・ボトム
10.テイルズ・オブ・ミステリー
11.シュート・シュート
12.ドクター・ドクター
13.ライツ・アウト
評価:★★★★(音は悪いよ!)








